詰碁エディタの紹介と使い方
公開日:2026年11月4日
詰碁を作って、AIで確かめて、そのままSNSに出せるページです。
「詰碁エディタ powered by おるふぇ碁」は、詰碁の問題を盤に並べて、おるふぇ碁のAI(KataGo)で手順や別解を確かめたり、画像とリンクでSNSに共有したりできるページです。編集はブラウザの中だけで動き、作った盤の内容はサーバーに送りません。
作った理由
AIに詰碁を作らせる実験をしています。その過程で、作った問題が本当に成り立っているかを、AIで確かめることが多くなりました。
ただ、詰碁の石だけが置かれた盤では、AIは詰碁よりも、空いている大場に打ちたがります。そこで、詰碁の外を石で埋めて、AIが詰碁に集中できる盤を作ってから確かめるようになりました。
コミの調整も必要でした。その詰碁の結果が勝敗に影響しなければ、AIは本気で考えません。そこで、詰碁の結果しだいで勝ち負けが変わるように、コミを合わせるようにしました。
コウが出てくる問題では、もうひとつ困ることがあります。盤にコウ材がなければ、コウになればそれで勝ててしまうので、AIはその前提で読み切ってしまいます。そのため、コウ材を足した盤を作って確かめる、ということも必要になりました。
AIで詰碁を確かめるときの、こうした部分を助けてくれる道具があれば便利なのではないか。それが、このエディタを作った理由です。作った問題を見せ合えるように、SNSへの共有も付けています。
できること・できないこと
- 盤は9路と13路です。19路になるのは、コウ材つきでおるふぇ碁を開いたときだけです。
- 問題はいつも黒先です。
- エディタは盤を作るだけで、正解の手順は持たず、正解かどうかの判定もしません。正解や別解は、おるふぇ碁でAIの候補手を見ながら、自分で確かめます。
使い方の流れ
- 石を置いて、問題の形を作る
- 生き死にを問う「狙いの塊」を決める
- 問題の範囲を確かめる(ふつうは自動で決まります)
- 外を埋める
- おるふぇ碁で開いて、AIで確かめる
- SNSで共有する
作りかけの盤は、このブラウザに残ります。閉じても、次に開いたときに続きから直せます。
1. 石を置く
「石を置く」を選んで、盤を押します。押すたびに、黒 → 白 → 空点 と変わります。問題はいつも黒先です。「白黒を入れ替える」は、手番は黒先のまま、盤の石の白と黒を入れ替えるボタンです。たとえば、黒先白死の問題を作っているうちに、白の抵抗にうまい手が見つかって、そちらを問題にしたくなることがあります。黒の初手を打った形から始めると、白先で白が生きる問題になります。そういうときに石の色を入れ替えると、黒先で黒が生きる問題として、黒先にそろえられます。
- 盤の大きさは、9路と13路から選べます。大きさを変えると、置いた石は消えます。
- 「1 つ戻す」で直前の操作を戻し、「全部消す」で盤を空にします。
- 右上のボタンで、盤をSGFで保存したり、SGFを開いたりできます。狙いの塊や問題の範囲も一緒に保存されます。
- 呼吸点のない石があると、そのことが表示され、おるふぇ碁で開くことや共有ができなくなります。
2. 狙いの塊を決める
「狙いの塊」を選んで、生き死にを問う塊の石を押します。もう一度押すと外れます。
- 白の石を選ぶと、「黒先で取る」問題になります。
- 黒の石を選ぶと、「黒先で生きる」問題になります。
3. 問題の範囲
狙いの塊を決めると、問題の範囲が自動で決まります。範囲を変えたいときは、「問題の範囲」を選んで盤をなぞると、手で決められます。「自動に戻す」で、狙いの塊から決め直します。
4. 外を埋める
狙いの塊と問題の範囲が決まると、「外を埋める」が押せるようになります。押すと、問題の範囲の外を石で埋めて、詰碁の部分だけが勝負になる盤にします。コミも、詰碁の結果しだいで勝ち負けが変わるように、埋めた盤に合わせて計算し直します(計算のしかたは、最後の補足に書きました)。埋めたあとは、ボタンが「埋め直す」に変わります。「埋める前に戻す」で、範囲の外とコミを埋める前に戻します(範囲の中で直したところは、そのまま残ります)。埋めたあとでも、石やコミは直せます。
外を埋めるのは、AIのためです。外が空いていると、AIは詰碁と関係のない大場に打ちたがります。外を埋めておくと、AIが詰碁の部分を中心に考えられるようになります。
埋めるときは、次の点に気をつけてください。
- 範囲のすぐ外は、攻める側の石の壁になります。守る側が外へ逃げ出したり、外の石と連絡したりする形は、外を埋めると別の問題になってしまいます。埋めた石も「石を置く」で直せるので、そういう形のときは、壁の石を置き換えて、外の形を合わせてください。
- 範囲の外が狭いと、外の石に眼を作れないことがあります。そのときは、そのことを知らせるメッセージが出ます。外の石が生きていないので、AIの読みが変わることがあります。
5. おるふぇ碁で確かめる
「おるふぇ碁で開く」のボタンで、作った盤をおるふぇ碁で開きます。おるふぇ碁では、ふつうの対局と同じ画面で、AIの候補手を見ながら、正解や別解、相手の応手を打って確かめられます。
- 「そのまま開く」:作った盤をそのまま開きます。
- 「黒のコウ材つき」「白のコウ材つき」:外を埋めたあとに使えます。外を埋めた盤を19路に広げ、片方にコウ材を足して開きます。コウ材がないと、AIはコウになればそれで勝てる前提で読み切ってしまうので、コウが出てくる問題はこちらで確かめます。
6. SNSで共有する
狙いの塊を決めると、「SNS で共有」から、盤の画像と、文面(問題へのリンクつき)を共有できます。画像は盤だけの正方形で、問題の範囲の外を暗くしています。
- スマホなど、端末の共有機能が使えるときは、「画像と文面を共有」で、画像と文面をまとめて渡せます。
- パソコンでは、「X に投稿」「LINE で送る」で、画像をクリップボードにコピーして投稿画面を開きます。画像も載せたいときは、投稿画面に貼り付けてください。
- ほかのSNSには、「画像を保存」と「文面をコピー」で投稿できます。
リンクには盤の内容がまるごと入っています。リンクを開いた人は、同じ盤を詰碁エディタで直したり、おるふぇ碁で確かめたりできます。見た問題を、自分でも作ってみてもらえればうれしいです。
リンクを開くと、作りかけの盤はリンクの盤に置き換わります。すぐあとなら「1 つ戻す」で元の盤に戻れますが、ページを閉じたり再読み込みしたりすると戻れません。残しておきたい盤は、先にSGFで保存してください。
補足:コミの計算
外を埋めたときのコミは、日本ルールで、狙いの塊が生きたときと死んだときの、ちょうど真ん中になるように決めます。
- 狙いの塊と、そのまわりの空点(と、そこに接する守る側の石)は、結果しだいでどちらの地にもなるので、地として数えません。
- 残りの盤で、黒の石だけに囲まれた空点のかたまりを黒地、白の石だけに囲まれたかたまりを白地として数え、黒地から白地を引きます。これを「地の差」とします。
- 守る側の石が、塊のまわりにいくつあるかを数えます。これを「石の数」とします。
白の塊を取る問題なら、白が生きたときの黒の差は、およそ「地の差」です。白が死ぬと、取った石とその跡の地が黒のものになるので、およそ「地の差 + 石の数 × 2」になります。そこで、その真ん中の「地の差 + 石の数」に、ジゴにならないよう 0.5 を足したものをコミにします。黒の塊が生きる問題では向きが逆になり、「地の差 − 石の数」に 0.5 を足します。こうすると、詰碁の結果が、そのまま勝ち負けになります。
石の並びだけで数える目安なので、形によっては合わないこともあります。そのときは、コミの欄で直してください。外を埋めたあとに石や狙いの塊を直したり、白黒を入れ替えたりすると、コミは自動で計算し直します。そのため、コミを手で直すときは、盤の編集が終わってから直してください(先に直すと、盤を編集したときに自動で変わってしまいます)。